『最後の講義』三國清三

3月13日NHK Eテレで午後10時からフランス料理界のレジェンド三國清三の『最後の講義』が放映されました。そのなかで私が大事だと思ったところは以下の通りです。

金持ちの子供でも、貧乏な家に生まれた子供でも、どんな「志(こころざし)」を持つかは平等だ。若いうちに志をたてて、それに向かってコツコツ努力をしていくべきだ。

漁師だった父からは、「荒波が来たらよけるなよ。正面に舳先を向けて乗り切れ」と教えられた。

目の前の仕事を毎日毎日手を抜かず、コツコツ続ける。その習慣が将来必ず生きてくる。一つのことを極めるには我慢や忍耐が絶対に必要だから。

レシピに自分の個性を加えて、初めて自分の料理となる。

料理の写真を真上から撮るという手法は、自分が初めて試みて大きな反響を得た。

自分をジュネーブの日本大使館料理長に推薦してくれた帝国ホテル村上料理長からは「ヨーロッパに行ったら、10年先を見据えて自分に投資をしろ。時間が出来たら、自分の金で美術館、音楽会、優れた料理店にどんどん行け」と言われた。

生涯の師アラン・シャペルの言葉 「料理は全て食材が決める。料理人は自然の恵みを学び続ける永遠の弟子なのだ」

料理人には奉仕のこころ、つまり相手に尽くして尽くしきるというホスピタリティが大事である。

料理はファッションだといわれている。時代によって変わる。いま若いフレンチ三ツ星シェフの多くは自分の畑を持ったりして、新鮮な食材を手早く料理してお客様に出している。ソースはほとんど使わない。しかし、将来はまた変わるかもしれない。

絶対に自分に嘘はつかない。

いま70歳だが、これから10年ぐらいが働き盛りだ。8名くらいのお客様をもてなす小さなレストランを考えている。

なお番組後半では、約20名の若い受講生が各自持ち寄った食材のなかから手早く選び、三種類の料理をほぼ同時に仕上げて見せました。試食した受講生たちの目の輝きがその素晴らしい出来栄えを証明していました。私はとくに「ほや(海鞘)には5つの味がすべて入っている。そんな食材は他にはない」、「鶏や魚の出汁(だし)は骨から出るものだ。肉からではない」という三國シェフの説明が印象的でした。

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