キラッと光る中小企業

私は優れた中小企業を紹介するテレビ番組「アルバレスの空」を視聴して毎回刺激をもらっています。先日の株式会社吉村(日本茶など食品パッケージの企画製造・販売 社員数 約230名)の先進的な取り組みはとくに秀逸だと思い、同社経営企画部石井佳代さんがインタビューに応えていたネット情報を、私なりに取捨選択してまとめてみました。なかでも「現在取り組んでいるコト」の(1)は、とても有効だと思います。

「ノーベル起案制度」
「ドリームジャンボ休暇制度」
「オンライン商談」
「会議スキル」
「現在取り組んでいるコト」

「ノーベル起案制度」
事業のアイデアはもちろん、働き方や福利厚生、ちょっとした業務改善にいたるまで全社員が自由に起案でき、「制度化すべき」と判断されたアイデアは、関連部署で検討されます。そのためChatworkのグループチャットで「承認の部屋」を作りました。まずは起案を関連部署で検討したのち、全社で検討すべきと判断された起案は、この「承認の部屋」で全社的に検討されることになります。そこで多数の「いいね!」のリアクションが集められたアイデアは、実際に承認の手続きへと進むといったイメージです。賛成意見のほかにも、「(アイデアに)もう一捻り欲しい!」、「当社の事業方針に合わないのでは?」といった反対意見も出ますが、反対する際には、必ずダメな理由を添えて伝えるなどのコミュニケーションを徹底しつつ、活発な話し合いの場になっています。最近の例を挙げると、「これまで入社時のみにおこなっていたハラスメント研修を、全社が集まる経営計画発表会で定期的に実施してはどうか」という起案があり、昨年の経営計画発表会から実際に研修が行われました。

「ドリームジャンボ休暇制度」
これはノーベル提案制度から生まれたもので、勤続10年以上の社員を対象に宝くじのようにくじ引きをして、例えば、1等当選者には、賞金20万円と10日間の有給休暇が授与されます。そもそもこの制度には、組織として「業務の属人化を防ぐ」といった狙いがありましたので、ベテラン社員(勤続10年以上)が不在でも、業務が遂行できる環境づくりの一環として役立てています。また、当選した賞金や休暇は、何に使ってもいいというわけではありません。社員には、自己投資の機会として捉えてもらうため、どのように過ごしたのかをレポートにまとめて提出してもらっています。レポートの提出には、「気が休まらない」との反対意見もあるのですが(笑)、旅行に出かけたり、人間ドックに行ったり、読んだ本についてレポートにまとめてもらったりと人それぞれです。スキルアップまではいかなくても、リフレッシュも含めて自分にちょっとプラスになるようなことに取り組むようお願いしています。

「書類のペーパーレス化」
ワークフローを管理するツールを新たに導入し、社内で活用している書式をペーパーレス化しました。例えば、以前は紙を回覧して各部署の承認をとっていましたが、コロナ禍では出社しない社員もいますのでスムーズに進みませんでした。ツールの導入により、2週間かかっていたような社内決裁も1日で完了するほどになりました。また、紙で回覧していたアンケートもグループウェアのアンケート機能を活用することで効率が良くなるなど、ツールの導入前と比べて、スピーディーに会社が回っていると実感しています。

「オンライン商談」
お客様との商談の際、これまでデザイナーが同席することは、ほとんどなかったんです。背景としては、移動時間などの制約が大きな理由だったのですが、オンライン商談になり、デザイナーも参加できるようになりました。デザイナーとお客様が直接コミュニケーションをとるようになったことで、双方の細かい認識のずれがなくなり、より的確なデザイン提案ができるようになったことから、デザインの採用率も上がっています。

「会議スキル」
業務効率を上げるために、会議のスキルを重要視しています。具体的には、部署内のちょっとした会議でも詳細のアジェンダと分刻みの進行スケジュールを決め、目的や目標に沿った話し合いが効率よくかつ無駄なくできるよう、会議の事前準備を徹底しています。 また会議の中で「ミニ会議」を行い、議題について良い点、悪い点や改善点などを制限時間2分以内に発言していくという仕組みもあります会議全体を通じて時間ごとに議題が決まっているので論点がぶれることがなくなり、会議そのものの生産性が上がりましたし、社員一人一人に発言する機会がありますので参加意識が高まります。さらに、承認された議案は、いつまでに誰が何をするのか、その場で宿題として「宿題シート」にタスク化されるので、「(やるべきことが)決まっているはずなのに、宙に浮いている」ようなこともなくなりましたね。

「現在取り組んでいるコト」

(1) 就業規則がなぜそのように決められているのかを社員に納得してもらえるように、規則を作った理由を文書化してまとめるプロジェクトを進めています。そのプロジェクトを通じて「規則だから守りなさい」ではなく「○○だからこうしよう」というように社員の意識が変わることを目指しています。

(2) 業務改善に関しては、定期的に改善する機会を設けて、昔からある仕事のルーティンなども本当に必要なのかどうか精査していきたいと考えています。

≫ コラム一覧へ

ご依頼・ご質問などお気軽にお問い合わせください CONTACT