コロナ禍が見せてくれる光

「今はコロナ禍で暗黒の闇だが、しばらく我慢すればまた明るい時がやってくる。”Every cloud has a silver lining.” あるいはコロナと共生する新しい時代(新常態)がやってくる。」これが一般的な考え方ですね。

しかし、聖書には「光は、闇の中に輝いている。そして闇はこれに勝たなかった。」(ヨハネによる福音書1:5)と書かれています。私はこれを、「明るい時には気づかれない小さな光(良い行動・周りを思いやる心など)が、暗闇になったら見えてくる」と解釈します。コロナ禍の闇によって、法律で強制されずとも自粛や手洗いなどをする日本人の行動特性(光)が世界で注目されています。

テレビ番組「ズームバック・オチアイ」で以下の文章が紹介されていました。「ある日の夕方、疲れ果てて休んでいた時、(ユダヤ人捕虜収容所の)囚人仲間が「夕日を見に行こう」と駆け入ってきた。西の空には、はがね色から血のような赤まで刻々と変化する雲が輝いていた。沈黙の後、誰かが言った。「世界はなんて美しいんだ」。」ヴィクトール・フランクル 『夜と霧』

彼ら囚人たちも、アウシュビッツの極限状態でなかったら、夕日の美しさに気づかなかったかもしれません。ステイホームや在宅勤務を強いられる現在、私たちも周りの風景や家の中に目を凝らせば、思いがけない美しさや面白さに気づくのではないでしょうか。ところで「ズームバック・オチアイ」お勧めです。

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