添乗員もつらいよ!

ツアーで立山・黒部を訪れました。20代後半、約3年間の添乗員時代の眼でいくつか気づいたことを記します。ちょっと長いですが、もしお時間があればお付き合いください。

なお写真は、お坊さん15名を連れてインドに旅行した時の私の雄姿(?)です。

(1)白川郷合掌造り集落

訪問時は小ぬか雨でした。添乗員さんは、しきりに「あいにくの雨」を気の毒がっていました。たしかに雨は一般的に好ましくありませんが、雨がもたらしてくれる集落のしっとりした風情をもっと強調すればいいのにと思った次第です。ピーカンのもとでの麦わらぶき屋根 ー ちょっと違和感を感じるのでは?

(2)付和雷鳥 遊びごころ

標高2450メートルのホテルで早朝の雷鳥発見ツアーに参加。参加者の一人が一羽を発見しました。正直、老眼の私にはよく見えなかったのですが、みんなに合わせて大喜び。これがほんとうの「付和雷鳥」!  その後、「あなたが雷鳥を発見したことを証します。 ○○ホテル」という紙切れをもらいました。私だったら、これを「私、不覚にもみなさんに見られちゃいました!」という雷鳥の告白スタイルでつくったと思います。なにごとも「遊び心」が大切ですよね。

(3)関電トンネル  プロジェクトX

扇沢駅と黒部ダム駅を結ぶ関電トンネルを電動バスで通過しました。途中、トンネル掘削工事中最大の難所80m(破砕帯 7か月間かかった)は青いライトで照らされていました。このトンネルはダム建設に先立ち、資材を搬送するために作られたもので、二週にわたって放映されたプロジェクトXの第一回はすべてこのトンネル建設工事に関わった間組の挑戦記録でした。

このプロジェクトXのビデオは私たちが黒部ダム観光を終えて空港に向かうバスの中で放映されました。もしこのビデオを事前に見せてもらっていたらもっと感動したであろうと残念に思い、添乗員さんにはアドバイスしておきました。たとえば「私はいまから美空ひばりのモノマネで歌います」といって歌うのと、何も言わずに真似をして歌うのとでは、聞いた人は圧倒的に前者の方が「美空ひばりに似ている」と感じますよね。後先の順番は心理学でも「プライミング効果」として重視されています。

(蛇足)むかし、ロシア観光ツアーに参加した時、バスで白樺並木を通りました。突然、社内ビデオで「走れトロイカ」を歌うダークダックスが映し出され、中高年の参加者は思わず拍手拍手。添乗員さんのホスピタリティに感心した私は大学で授業中にこのエピソードを話しましたが、シーン! だれもダークダックスを知らなかったのです。以来、市民大学でのみこの話をしています。

(4)バカの極み

静かな黒部ダムの湖水を眺めていて、ふと「今、このダムは発電しているのか?」というバカな疑問が浮かび、バカな私は博多から同行している添乗員さんに尋ねました。添乗員さんも「本当ですね。私、訊いてきます!」とダムの上を走り去りました。ダムと発電所は一体であるというバカな思い込み!二人とも救いがたいバカですね。 (答え)発電所は10キロメートル下流にあり、ダム下部から送水管を通じて大量の水が送られています。ちなみに有名なダム上部からの放水(観光放水)は6月末からで、見れませんでした。

(5)松本城でさらし首発見

帰途、古典落語「そば清」を思い出す大盛の出雲そばを堪能し、近くの国宝松本城でパチリ!このメールに添付しておきますが、よく見ると、私の首が赤い欄干に「さらし首」になっています。こんな恐ろしい写真を誰が撮ったのか、それが問題ですね。

(6)目くそ鼻くそ:

20年ほど前に大阪のモノレールで「痴漢は犯罪です」というポスターを見て、「そうか! 大阪人は痴漢が犯罪であることを知らないんだ」と笑ってしまいました。ところが今回、行きの地下鉄福岡空港線で「痴漢・盗撮は犯罪です」という車内中吊りを発見。「盗撮」が加わった分、福岡の勝!

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