ほっこり与那国島

久しぶりにとても良い本にぶち当たりました。『はしっこに、馬といる』という本で、筆者の河田桟さんのイラストがまたいいです。コロナでいらついた神経をいやしてくれること間違いありませんーと思います。以下に、その一部を紹介します。

久しぶりにとても良い本にぶち当たりました。『はしっこに、馬といる』という本で、筆者の河田桟さんのイラストがまたいいです。コロナでいらついた神経をいやしてくれること間違いありませんーと思います。以下に、その一部を紹介します。

わたしがカディ(ウマの名前)と暮らす与那国島には、野生に近いかたちで、生きているウマがたくさんいます。体高120センチほどの「與邦国馬」というちいさな野生のウマです。「野生」というと、荒々しいもの、雄々しいもの、というイメージがありますね。そういう面もたしかにあるけれど、女性的、というのでしょうか。たとえば、寄せては返す波のように、つながりながら、変化しながら、たがいを育んでいくようなこと、地面に結びついているようなこと・・・・。「野生」には、そういう面もあるような気がしています。

台風が来たらなにかが壊れるものである、と島のヒトはあらかじめ思っています。壊れたら直せばいい、直せなかったらそういうものとうけとめて、ちがうほうへ向かえばいい、とまあ、そんな感じです。

ウマと会話する、というと、ふれあったり、目のまえで動いたり、という直線的なコミュニケーションをイメージするヒトが多いと思いますが、「すこし遠くから見る」というのも、立派な会話のひとつだとわたしは思っています。あなたがウマを見ているあいだ、ウマもあなたを見ています。「すこし遠くから見る」ことのなにがいいかというと、おたがいの世界を尊重する感覚があるところです。

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