タテ割り組織の弊害

35年間にわたる不正検査問題で三菱電機社長が引責辞任。私が半世紀ほど前に就職活動をしていたころに教授から言われたのが「ヒトの三井、組織の三菱」で、成績の悪かった私にとって三菱グループ企業は高値の花でした。

近年は三菱グループ企業の不祥事が頻発していますが、その理由のひとつとして、「三菱グループ企業の多くは軍需産業に携わっていた。軍艦や戦闘機は設計仕様が国家機密であったため、部品ごとにグループ企業に分離発注し、その全体像はごく一部のトップしかわからないようにしていた」ことがあげられます。言い換えれば三菱グループの組織は「縦割り組織」であったということです。

今朝の新聞は、資金洗浄(マネーロンダリング)の国際審査で日本が「不合格」となった理由として、「縦割り行政の限界露呈」という見出しを付けています。

組織は英語でorganizationですね。内臓/臓器のorganと同じだとすれば、縦割りの内臓・臓器なんてアリエヘン! 以前、NHKの特番で山中伸弥先生とタモリが臓器の秘密について語っていました。どうやら臓器同士が、必ずしも脳を経由せずにお互いにコミュニケーションをしているとのことでした。組織は縦割りでも、横のコミュニケーションが機能しておけばいいのではないでしょうか?やはりトップの度量ですよね。

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