朝井かまて『すかたん』

大坂の大手野菜問屋の女主人が上女中(自分直属の女中)に言う言葉ですが、「仕事と作業の違い」を考えるうえでヒントになるのでは?

「あんたのやることはなんでも行き当たりばったりで、次のこと、先のことを考えへん。行燈の始末は、次に火をつける段取りを考えて、火皿をきれいにする。雑巾を縫うときはそれを使う丁稚どんや女子衆らの使い勝手を考えて針を運ぶ」

「仕事いうもんは片づけるもんとちゃいます。どない小さなことでも、取り組んだ物事の質をちょっとでも上げてこそ仕事や」

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