破れ窓理論

先日ラジオでアナウンサーが「破れ窓理論(Broken Window Theory)」について話していました。私は始めて聞いたのですが、皆さんはいかがですか?これは、一枚の割れた窓を放置していると、次から次に窓ガラスが割られてゆき、しまいにはこのビルがだれも管理していないことがわかって浮浪者が侵入してビル全体が崩壊してゆくという、わかりやすい一種の「ドミノ理論」です。

私はすぐに街のトイレや壁の落書きを連想してしまいましたが、よく考えるとホテルも全く同じだと気付きました。たとえば、ホテルの建物にはいろんなところに植栽がありますが、その葉っぱの1枚が枯れていた時、すぐにそれを除いておかないと、それに見慣れてしまった私たちには枯れた葉が2枚、3枚と増えていってもそれに気付かなくなってしまう。そして初めてホテルに来られたお客様のほうから指摘されてしまう。指摘していただければまだいいのですが、もし指摘していただけなければ、私たちが気がつかないうちにどんどんホテルの評判が悪くなることも十分考えられますね。

これもラジオの受け売りですが、ニューヨーク市のジュリアーニ前市長は、この理論をもとに、どんな小さなことでも気がついた市民一人一人が自分で即解決していく(あるいは警察に通報する)というキャンペーンを行い、あれほど荒廃していたニューヨーク市の治安と景観を劇的に回復したとのことです。

私たちのホテルも開業後1年がたち、家具や壁にもちいさな塗装の剥がれや傷、あるいはカーペットのホツレなどが目立ち始めました。大きなものは施設にお願いするとしても、小さなことで自分たちで補修できることはどんどんやっていってください。自分たちの職場は自分たちで守る - それっきゃない!ですよね。

 

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