雲外蒼天

今朝、一面の雲が晴れて青空が広がっているのを見て、 ”Every cloud has a silver lining” (雲の上には青空がある。だから困難に直面しても、我慢して時期を待て)という私の好きな英語の諺が浮かびました。その直後、まるで連想ゲームのように思い出したのが、昔読んだ高田郁著「みをつくし料理帳」でした。

 主人公の女料理人「澪」は、易者から「お前は雲外蒼天の卦が出ている。これから艱難辛苦が続くが、それに耐えて精進していれば、きっと真っ青な空を拝むことができる」と言われます。読んだとき、うん、いい言葉だな、さすが中国だと感心した記憶があります。

 この二つ、まったく同じことを、まったく同じ情景描写で表していますね。今朝、念のためにチャットGPTに訊いたところ、「雲外蒼天」という言葉は日本人が創った四文字熟語らしいです。一般に広まったのは、明治~昭和初期の文学や教育関係の文章、または武道関係の教えの中で用いられるようになってからで、近年ではスポーツ指導や企業の理念の中でもよく引用されているそうです。誰が創ったのかは不明だそうですが、とてもいい言葉ですよね、オノオノガタ!

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