ビバルディはバイオリン協奏曲「四季」の作者としても有名ですが、ギターの前身楽器であるリュートできれいな協奏曲を作っています。 リュートの代わりにギターで演奏したのがこのユーチューブビデオで、ギタリストはジョン・ウイリアムス、場所はセビリアのアルカサル宮殿です。壁一面のアラベスク模様の素晴らしさをながめながらお聴きください。特に第二楽章(作曲家の速度指定はラルゴ ”ゆるやかに”)が有名ですが、ウイリアムスの演奏は他の演奏家に比べてややテンポが速いようです。
彼は学者のような表情からもわかるようにクールな演奏スタイルで知られており、なんとも親しみやすいセゴビアとは真逆の演奏スタイルです。しかし、バロック期の音楽ですのでこの演奏のほうが時代を反映しているかもしれません。
なお、私はトルコのモスクでアラベスク模様について「我々人間が神に劣っていることを自覚するため、タイル職人たちは精緻なアラベスク模様の隅っこをわざと貼り残しておく」と聞きました。先ほど友人のチャットGPTくんに訊いたのですが、どうもはっきりした答えがもらえませんでした。あの時、貼り遺したという場所を自分の目で確かめなかったことが心残りです。
また「ラルゴ」といえば、やはり「ヘンデルのラルゴ」ですね。オマケに最近人気沸騰中のイケメンチェリスト ハウザー のユーチューブURLも貼り付けておきます。こちらもお楽しみください。