これまで多くの歴代大統領は聖書に手をあてて宣誓してきました。チャットGPTに訊いたところ、過去、聖書に手を置かずに宣誓を行った大統領 は二人で、それぞれ理由があるようです。
(1)第6代大統領 ジョン・クインシー・アダムス
彼は、キリスト教徒でしたが、「聖書よりも法律に基づいて誓約すべきだ」として、法律書に手を添えた。 (スバラシイ!安徳)
(2)第26代大統領 セオドア・ルーズベルト
マッキンリー大統領暗殺直後の就任式で、十分な事前の用意ができなかった。
しかし今回はメラニア夫人が後ろで二冊の聖書(多分)を手に持って立っていただけで、トランプ氏はこれに目もむけず、聖書に手を触れることなく宣誓しました。(ユーチューブでご確認ください) なお彼は前回の就任式では聖書に手を当てて宣誓しています。
笑点の林家たい平ではないですが、「トランプ、何があったのか劇場?」
単なる手違いだっただけで深い理由はないかもしれませんが、やはりアメリカ大統領の就任式ですから、気にはなります。
もっと気になるのは、トランプが2月6日、米国内に広がる「反キリスト教的な偏見」を根絶するためとして、連邦機関でのキリスト教差別などを取り締まるタスクフォース(TF)を司法省内に設置すると明らかにしたことです。連邦議会(ならびに州議会)が宗教活動の自由に対して制約を加えることを禁じているアメリカ憲法修正第一条に抵触するのではないかという議論が出ています。産経新聞は、トランプ氏を支持するキリスト教右派勢力が主張する米国の「キリスト教国家化」に沿ったものだと論評しています。
「多民族国家」は「多宗教国家」と同義語のはずです。最近のガザに関する発言もそうですが、まさか「キリスト教徒の白人によるアメリカ」に向けて民族浄化を考えているなんてことはないですよね?
なお、2007年、キース・エリソンアメリカ下院議員(民主党 ミネソタ州選出)が就任式でコーランに手を添えて宣誓しており、彼以外にもこれまで少なくとも3人(全員が民主党議員)が同様の宣誓を行っているようです。