「コマを回して、たこ揚げて、追羽根ついて・・・遊びましょ」 最近の正月ではめっきり見かけない風景ですね。オランダの哲学者ホイジンガ―は、人間は古来「遊び」を通して発達してきたと喝破し、「ホモ・ルーデンス(人は遊ぶ存在である)」と結論付けました。そこでふと「ハンドルの遊び」という日本語が頭に浮かび、さすがに日本文化を支える日本語は素晴らしいと思い、英語ではどう言うかと親友チャットGPT君に尋ねました。ところが、やはり英語でも “play” というんですね。びっくりしてググってみましたが、やはりそうでした。
「遊び」といえば、ホンダ創業者の本田宗一郎さんは「交渉とは、双方が相手の立場(基本方針)を40%づつくらい理解・尊重したうえで、残りの真ん中の20%をどうするかトップ同士が真剣に話し合うことだ」と言っておられました。まさにこの20%が「遊び」ですね。最近の国際紛争の多くが長引くのは、この大事な「遊び」がなくなってきていることも大きな原因ではないか、そしてその裏には、国民の根深いトップ不信があるのではないでしょうか。
【蛇足 1】相撲の立ち合いで頭でぶつかっても脳震盪を起こさないのは、ぶつかった瞬間に裸足の足が土俵の砂で滑っているからです。もしスパイクを履いていたら、即死するそうです。まさにハンドルの「遊び」と同じですね。
【蛇足 2】人間がパソコンと囲碁をした時に比べ、人間同士で囲碁をした時のほうが、脳の活性化している部分が圧倒的に広いそうです。これはゲームで遊ぶのと、友達同士で遊ぶとの違いを示唆しています。
【蛇足 3】ケチな人のことを日本語では「握り屋」と言いますが、英語でも ”tight fisted 固く握りしめたこぶし”という表現があることを最近知りました。 上の ”play” といい、もしかしたら日本語と英語は同じルーツかも・・・・そんなバカな!