> 結論から言えば、「トランプは毛沢東がやったような文化大革命を目指している」です。
>
> 具体的には次の三点:
> (1)戦後80年続いてきた国際協調から得られる国益が減ってきて財政赤字が
> 増大してきたので、今後は個別ディールで国益の最大化を目指す。
> (2)大統領権限を国会・行政・司法の三権よりも上位に位置付ける
> (3)行政機関・メディア・大学などから「リベラル」を徹底的に排除する。
>
> 私が気になるのはトランプが「次々に新しい話題や政策を打ち出すことで世論の
> 注目を分散させ、重要な問題を見過ごさせる」という「混乱による統治
> (governing by chaos)」あるいは「ショック戦術(shock tactics)」という
> 戦略をとっていることです。これはトランプ第一次政権時代に首席戦略官を務め
> たスティーブン・バノンらが主導していると言われています。彼の言葉にこんな
> ものがあります。“The real opposition is the media. And the way to deal
> with them is to flood the zone with shit.”
> (本当の敵はメディアだ。奴らへの対処法は「ゾーンをクソで満たす」ことだ。)
>
> この発言は、情報量を過剰にして受け手が混乱・疲労し、本質的な批判や追及が
> できなくなる状況を意図していると解釈されています。
>
> 一つだけ確かなことは、自分の希望的観測だけでニュース番組をザッピングして
> 一喜一憂するのではなく、しっかりと自分のノーミソで考える習慣をつけないと
> いけないということですね。
>
> ところで中国には周恩来と鄧小平がいて、毛沢東の暴走、中国の破滅をかろうじ
> て食い止めました。(周恩来が果たした役割については毀誉褒貶あり) さて、
> アメリカでは誰がその役を果たすのか? カーチス教授によれば、民主党の支持
> 基盤は極めて脆弱になってしまっているので、トランプ政治のブレーキ・ハンド
> ル役はやはり共和党内から出なければとの見立てでした。しかし残念ながら今の
> ところ、私にはその顔は浮かびません。