しばしばカニの脱皮はヒトの成長過程に例えられます。日本生命で神戸支社長だった柘植義八氏はこう表現されていたそうです。「カニは甲羅が自然に大きくなって成長していくのではない。古い甲羅を自分の力で、もがき苦しみながらはがして、新しい甲羅に換えていくことで大きく成長する」(日経『私の履歴書』)
ではカニは一生で何回くらい脱皮するのか?種類にもよりますが、10~15回くらいは脱皮するそうです。しかし、そのほとんどは稚ガニから生体になるまでの間に起こり、生体になってからは殆ど脱皮はしないとのこと。
確かに自分自身を振り返ってみても、学校卒業後は職業を転々(内装工事、旅行添乗員、ホテル、学校教員、自営業)としましたが、学校卒業後、人間力はそれほど成長していないなと思わざるを得ません。
いま我が国は少子化というメガトレンドに直面しています。子どもをどうすれば増やせるか? それと同じくらい、子ども時代の一人一人の成長を強烈に後押しする政策が大事ではないかと思います。私は海外に長く駐在し、その国の子供たちを見ていると、観光でやってくる日本人の若者がなんともナイーブ(幼稚?)に見えてしようがありませんでした。
大谷選手のようなけた違いの傑物だけでなく、我が国は、建築のノーベル賞と言われるプリツカー賞受賞者の数、ノーベル賞受賞者の数など、日本人の民族としてのポテンシャルは大変優れていると思います。資源が乏しいわが国にとって、最高の天然資源が「日本人」だと思います。 「お米券」も大事でしょうが、10年後、20年後を見据えた教育政策の抜本的再構築(+投資)を是非 政策課題のナンバーワンとして取り上げていただきたいと思います。なぜなら、「急がば回れ」、これこそが究極の少子化対策であると考えるからです。 こういうと、江戸時代の長期繁栄と明治維新を実現した寺小屋教育と藩校制度が思い起こされますが、当時は鎖国の時代でした。今は国際化が進んでいます。教育も、単純な「日本人ファースト」では早晩立ち行かなくなると思います。この微妙なかじ取りを果断にやってくれたら、私も現総理を少しは好きになるかもしれません。どうぞオネガイシマス。
【蛇足】むかしマイアミで名物の「ソフトシェルクラブ」をテキーラと一緒に堪能しました。脱皮直後のカニはまだカラが柔らかいので剥かずに食べるのですが、ずいぶんバチアタリなことだったと反省しています。「反省するだけなら、サルでもできる!」おっしゃる通りです。謝謝

