これは今読んでいるイギリスの推理小説家アガサ・クリスティ著『蒼ざめた馬』の一節です。出版は1961年、今から65年前(!)です。
「今は新しい技術も利用できる。疑問の答えを ― 人間の労力では何時間も何日もかかる答えを ― 瞬時に出してくれる機械がすでにある」
「コンピューター? 電子計算機のことですか」
「そのたぐいのものだ」
「人間はいずれ機械にとって代わられるということですか」
「並の人間なら、そうなるだろう。労働資源の一部でしかない人間なら ― という意味だが。 しかし、ある種の人間なら、そうはならない。管理する人間、考える人間、つまり機械に問いかける質問を作成する人間はどうしたって必要だからね」
たまたまですが、今朝の日経新聞に慶應義塾大学伊藤学長がこんなこと書かれています。ご参考まで。
「人工知能(AI)が急速に発達している。これからのAI時代にもっとも必要な能力は「好奇心」だ。人間が精神的な自立と尊厳を保つために最も重要なのが好奇心であり、行動力、向上心、そして人のつながりの源泉でもある。生成AIに対しても好奇心をもって多様な問いを投げかけ、知識や想像力の幅を広げる人は成長する。一方、単なる効率化の道具としかみなさない、受動的な人の成長は難しい」

