今年5月18日、韓国内スターバックス(国内約2,100店)は、大容量タンブラー愛称”TANK”の販促キャンペーンを実施しました。この日が国軍による市民民主化運動弾圧(1980年 死者約100人、行方不明者約400人)で知られる「光州事件」が起きた日であったため、「大容量」の意味で使われていた ”TANK” が「戦車」を連想させるとして全国的な批判が巻き起こったそうです。警察もこの8月、本社を家宅捜索しています。
スタバ韓国本社は「単純なミスで、歴史を軽視するつもりはなかった」と釈明しています。しかし
光州市にはスタバが約70店(ソウルに次ぎ二番目)あります。私は現場レベルではきっと反対の声が上がっていたと思います。しかし、その声が本社には届かなかったか、それとも届いていても無視されたか ー そのどちらかだったはずです。
スターバックスは「風通しの良い企業風土」というイメージがありますが、組織が大きくなると、特にSNSの時代にあってはトップが現場レベルにまで相当に細かな目配りをしておかなければならないということですね。私も今年の「ホスピタリティ概論」で例年通りスターバックスを取り上げる予定ですが、テキストに今回の件を加えるつもりです。
【蛇足】今朝の新聞に、今の若い世代の70%近くは「ナルハヤ」という言葉に違和感を感じないと出ていました。初めて知りました。「なるべく早く」という意味だそうですね。英語のA.S.A.P.にあたるのでしょうが、イヤハヤ、年寄りには生きにくい時代になりつつあります。
では若者に訊きます。「ナルホイヤとはどんな意味?」
これはイヌイットの言葉で、「先のことはわからない」 未来を正確に予期することなど人間には出来ない、人間は今日の目の前の現実に身をさらすことでしか生きていくことは出来ないという彼らの哲学を表しています。(出典:角幡唯介『狩りの思考法』)
いかがですか?「ナルハヤ」よりもよっぽど深いのでは?オノオノガタ!

