米軍では戦場から帰還した兵士には軍医がインタビューして「何か不安はないか、よく眠れるか」などをインタビューする制度があるそうです。しかし、「兵士は強い」ことが求められていると考えている多くの兵士はなかなか正直に答えてくれないという現実がありました。そこで人間ではなく機械で質問するように変更したところ、とても正直に答えてくれるようになったそうです。
その機械の名前が ”SimSensei” です。 ”Sensei” は日本語の「先生」から来ています。アメリカなどでは柔道や空手などの指導者を ”Sensei”と呼び、そこには間違いなく「尊敬できる人」というニュアンスがあります。
ひるがえってわが国には「センセイと呼ばれるほどのバカじゃなし」というざれ唄があり、またバーでホステスにモテない客の代表が 政治家、医者、教師 という普段「センセイ」と呼ばれる人種だそうですね。 かくいう私も、ときどき「安徳センセイ」と呼ばれることがありますが、確かにバーでモテた記憶がありません。
ところで私が教員時代、どんなに質問を求めても手を挙げる学生がほとんどいなかったのですが、リモート授業になった途端、たくさんの質問がメールで殺到してオージョーしました。先ほどの “SinSensei” の話とあわせると、世界的に対面コミュニケーションの力が急速に劣化しているのでしょうね。 なお ”SimSensei” の ”Sim” は、”Simulation” の省略形だと思います。